JCDN うろうろ日記

うろうろとあっちに行ったりこっちに行ったりしながら日々考えていることを綴ります。
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台風15号の影響が心配される中、今年も鳥取では9月16日から『鳥の演劇祭4』がはじまりました☆

鳥の演劇祭と、京都芸術センターでの「Dance 4 All」からそれぞれ生まれた2つのコミュニティダンスグループ、鳥取
の“とりっとダンスと京都の“ロスホコスが今回、鳥の演劇祭4で初めて出会い、『TOTTORI-KYOTOコミュニティ・ダンスの祭典』の中でお互いの作品をダブルビル上演で披露しました。

地元とりっとダンスによる作品は今回で3作目。
そのとりっとダンスメンバーの1人である“みきさん”が今回の作品に寄せて、作品ノートを届けてくださったので、写真といっしょにご紹介します。

みきさん



鳥の演劇祭4 コミュニティダンス
 「それから6500年 地球は寝ているだろう」に寄せて 

9月17日・18日
とりっとダンス みきさんより

 

 2011.3.11の東日本を襲った大震災は、私たちに何か大事なものを記憶させ続けている。それが何であるかを説明することはできませんが、この地球、この日本に住んでいる一人として、コミュニティダンスとして表現してみました。

今回は京都(モノクロームサーカスカンパニー)の演出家の坂本公成さんと森裕子さんに振付・演出をしていただきました。 

 
地下鉄のホームの日常生活の風景音から始まり、一本の材木(長さ250cm*幅9cm*厚さ4cm)を十字架のように担いだ男が、ゆっくりと独楽のように回転しながら動いている。十字架の材木は重そうだ。舞台には、次々に材木が運ばれ、津波の跡の廃材のように積み上げられていく。三好達治の詩「灰がふる」が朗読され、緊張感が増してくる。原発の死の灰のイメージが湧いてくるようだ。木材の「材」は木の存在の「在」でもある。津波の跡に風が吹いてくる。風の祈りを感じさせながら。木材が林となって起立し、揺れている。祈りを捧げながら、揺れている。そして、新たな命の誕生へとつながっていく。誕生の「ワルツ」のリズムで幸福感が感じられる。明日への希望の鳴き声が耳に届いてくる。人のこころは静かに救われるものなのだろう。

 一本の材木を渡る10人の人がいる。暗闇の中で、鉦の音が響く。鎮魂をかみしめるように、薄い、人の絆の板をゆっくりと歩いている。それぞれの人の肌のぬくもりを感じながら、支えあいながら、社会を渡り切っていく。

ムカデ

 渡り終わると昔の遊び「ムカデ鬼」を迎える。ムカデの先頭と鬼とのにらみ合いやぐるぐるとまわるムカデの尻尾。とても楽しい時間だ。楽しい時間は終わり、遊び疲れたへとへとの体が、廃材となった材木を筏に組み上げる。筏に乗り、漂流する10人だ。助けを求めている10人。ゆっくりと波を感じながら、助けを待っている。遠くに船が見える。助けを求めている体が自然に叫ぶ。だんだんに叫ぶ。大きな声で叫ぶ。叫ぶ。叫ぶ。でも、声は、思いは届かなかった。

 
取り残された10人はゆっくりと材木を持って立ち上がる。「筏」の一本・一本の材木は重く、バランスをとって今の自分を見つめている。地球に住む自分がいて、海があって、波がある。波を感じながら、自分自身が波となっていく。

 
詩が朗読され、明日への生き方の模索が始まる。今の社会の閉塞感を感じながら、海の広さ、繰り返す波、それはまさに日常生活そのままだ。日常生活をくりかえしながら、死を迎えていく。人間も地球も「生」あるものは「死」になっていく。

 
コミュニティダンスの動きに意味をみつけ、物語化していくのは、観ておられる方です。ダンスには何かしら肉体の内から流れ出てくるものがあり、意味があるのでしょう。意味のない動きなどありはしない。意味をみつけるのは、踊るダンサーよりも観ているあなただと思う。

材木

みきさん、ありがとうございました。

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